IV. 不動産購入の諸費用

 

通常、住居用物件購入において買主が負担を義務づけられている費用は、中古であってもローンの設立経費などを含めば、公正証書に記載した売買額の10%は必要だと言われています。

ここで、住宅売買において買主が負担すべき義務費用(税金・公証人費用・不動産登記所費用など)を見てみます。

  1. 税金

住宅購入時に買主が負担する税金は、売買金額に応じる他に、スペインのどの自治州における物件かによって金額が異なります。

また取得物件が新築か中古かによって、支払う税金の種類(付加価値税あるいは資産譲渡税)が変わってきます。

 

   1.1. 新築(初譲渡)物件の場合:付加価値税(IVA)と法文書作成税(IAJD)

新築物件を購入する場合に一番大きな税金は付加価値税(IVA)となります。2019年時点では(6.5%のカナリア諸島を除き)全ての自治州で10%の課税となっています。つまり、500,000ユーロの新築物件を購入する場合には50,000ユーロの付加価値税が課税されます。

付加価値税は売主に支払い、その納税義務は売主にあります。

付加価値税(IVA)の支払いが生じる新築物件購入の場合には、法文書作成税(Impuesto de Actos Jurídicos Documentados )も買主が負担します。この税金も各自治州によって税率が異なります。2019年現在、バスク0%、マドリード0.7%、カタルーニャ、バレンシア、アンダルシアなどにおいては1.5%となっています。

買主は売買契約締結日から30日以内にこの支払いを行う義務があります。

(法文書作成税は新築物件だけでなく、中古物件であっても銀行融資を受ける際はローンの公正証書の作成に課税されますが、この場合は銀行にその支払い義務があります)

 

   1.2. 中古物件の場合:資産譲渡税(ITP)

中古の場合に買主負担となる税金は、 資産譲渡税(Impuesto sobre las Transmisiones Patrimoniales)です。この税額も売買公正証書に記された売買額に応じるものの、自治州によって4%~ 10%と幅があります。2019年現在、その税額はバスクが4%で、その他の自治州は6%以上(マドリード6%、アンダルシア8%、カタルーニャやバレンシア10%など)となっています。

買主は、売買契約締結日から30日以内に銀行でこの納税を行い、支払い証書を売買公正証書と共に税務局に提出します。

  2. 公証人費用

公証人への報酬は国の規定により、一定のサービスを提供した場合は、どの州のどの公証人でも同額(税別)です。住宅に関する売買公正証書の作成の場合には25%割引が適用されて、報酬額は300,000ユーロの物件で約1,000ユーロ、500,000ユーロであれば約1,150ユーロとなっています。

  3. 不動産登記所費用

公証人に作成してもらった売買公正証書をもとに、不動産登記所に新たな所有者として登記する場合の料金も正規に定まっており、500,000ユーロの物件であれば600ユーロ前後(税別)になります。

 

以上1~3までが買主に支払いが義務がある費用で、以下4.と5.はオプションとなります。

(*銀行融資を受ける場合に買主に義務付けられる費用はここでは考慮しません)

 

 

  4. オプションとして:不動産エージェント・フィー

売主と直接売買をせずに不動産業者を通して紹介された物件を購入する場合には、通常、買主もエージェント・フィーを負担し、その額は一般的に売買金額の3%(税別)となっています。信用のおける不動産業者である場合、売買契約内容の作成・確認や契約に関する必要書類の準備など(「III. 外国人がスペインで不動産購入を行う手順」の5及び6該当)のフォローが得られます。

  5. オプションとして:代行業

不動産売買は提出書類も多く手続きも煩雑なため、買主がスペイン人の場合でも税の支払いや登記手続きには代行会社を利用するケースが多く見られます。

外国人が買主となる場合には、言葉の問題のほかに、手続きの都度現地まで足を運ぶことを避けるため、前章の「III. 外国人がスペインで不動産購入を行う手順」における手続き1~4と7をカバーできる信頼のおける代理人(弁護士)の存在は欠かせません。その際、代理人(弁護士)報酬は売買額にもよりますが、1%(税別)程度の心積もりが必要かもしれません。

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